◇松野仁貞のワールドリポート

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 新型コロナウィルス(COVID-19)パンデミックの中で、安倍政権だけが開催強硬を執拗に主張している東京五輪について、米トランプ政権は五輪不参加の方向で調整に入った模様だ。複数の関係筋が明らかにした。関係筋は「日本が最も危険な感染地域」としている。

 新型コロナウィルスは猛威を振るっており、スポーツ界でも感染者が続発。F1の開幕戦(豪メルボルン)中止などの緊急事態が相次いでいる。

 日本を除く世界中のメディアは、東京五輪に関して中止もしくは延期すべきとの論調で、開催を疑問視する選手たちの(アスリート)声も漏れ始めている。

 こうした中で、日本は本誌既報の通り「新型コロナの『培養皿』」(外交筋)といった極めて危険な状況が続いている。

 原因は有効な対策を何ら打ち出せずに思い付きの政策で国民を混乱に陥れている安倍政権。五輪開催強硬のために徹底した検査をせずに感染者の公表数字を少なく粉飾して「安全」をアピールするなどの「詐欺まがいの手法」(関係者)を取り続けている。

 米CNNが「日本政府公表の感染者数は氷山の一角」「少なく見積もっても公表数字の10倍が感染している」などと報じるなど日本政府のごまかしは日本以外の世界各国のメディアの間では周知の事実だ。

 また、WHO(世界保健機関)に多額の寄付をして、IOC(世界オリンピック委員会)に対して東京五輪の開催中止勧告をしないように懇願するなどの「裏工作」(在京外交筋)も発覚している。

 寄付の成果が「安倍政権は頑張っている」というテドロスWHO事務局長のリップサービスだ。

 こうした状況で注目を集めたのがトランプ米大統領の東京五輪延期を示唆する発言。複数の関係筋によると、米政権内部の大半が、安倍政権の対応に強い懸念を抱くと同時にWHOにも強い不信感を抱いているといい、安倍政権やWHOに延期、中止の圧力をかけるための発言だったという。

 同時にトランプ政権内部では、「万が一パンデミック下での開催強硬となった場合には、選手団を送らず五輪不参加の方向で調整に入っている模様だ」(関係筋)という。

 五輪開催の裏では様々な思惑で巨額の金銭が動いているが、今回の五輪不参加の方向は「米国代表選手の健康と生命を最優先させた決断」(同筋)とされる。

 これに関連、関係筋は「日本が最も危険な感染地域というのが米国をはじめ世界各国の共通の認識だ」と述べた。

 また在京外交筋は「強硬開催の場合、米国のほかに英国など五輪不参加を決断する国は複数に上るだろう」としている。

(World Review 編集長 松野仁貞)


【本誌参照】 ◇IOC 東京五輪中止で最終調整 「日本は新型コロナの『培養皿』」

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