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標的はタクシン元首相​

「軍部」民政開始2ヶ月

◇小堀晋一のアジアリポート

 5年余りの軍政を経て7月半ばに発足したタイの新政権。。。。。プラユット首相は長期の政権運営を見通した組織固めを展開。そのための施策を着々と打ち出している。狙いは何なのか。クーデター発生直後から、「最低でも10年間は事実上の軍政が続く」と指摘し続けてきた筆者がタイの最新の政治状況をお伝えする。(ジャーナリスト 在バンコク 小堀晋一)

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ラオスに「食糧基地」

開墾に中国マネー介入

​~ダム決壊1年~

◇小堀晋一のアジアリポート

 2018年7月にラオス南部で起こった建設中の水力発電所ダムの決壊事故から1年。被災地では住民ら約10000人が帰村を果たしたが、住宅は流されるか土砂に埋まったうえに、生活の糧であった水田には粘性の強い土が流入。田植えはおろか農地としての再生ができない状態が続いている。ラオス政府や合弁パートナーとしてダムの建設工事を担当した韓国大手財閥SKグループ傘下SK建設からの補償はほんどなく、わずかな米の食糧援助と耕作代替地の提供があったにすぎない。こうした中、新たな農地の開墾に中国マネーが介入し物議を醸している。狙いの先にあるのは、ラオスを中国の食糧基地とする野望だ。(ジャーナリスト 在バンコク 小堀晋一)

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香港マフィア、CIAの影。香港デモ長期化・過激化の様相

◇松野仁貞のワールドリポート

 犯罪容疑者の中国本土への引き渡しを認める「逃亡犯条例」の改正案に対する大規模な抗議が発端だった香港のデモが複雑な様相を示し始めた。デモは中国政府に対する香港の民主化要求の色合いが濃くなり、民主化要求デモの参加者が覆面集団に襲われる事態に発展。香港野党・民主派は襲撃グループは香港政庁と結託した香港マフィアの犯行と非難した。一方、中国政府は香港デモを煽動しているのは「米当局者」との見解を表明。香港の中国政府出先機関が襲撃されたことに対して「すべての中国人に対する侮辱。一国二制度の限界を超えた」と怒りを表明しており、中国政府の直接介入の危険をはらんで緊迫と混迷の度合いを増している。(World Review 編集長 松野仁貞)

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次期2020年総選挙はスーチー時代の終わりの序章か

◇小堀晋一のアジアリポート

 ミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問兼外相が政権を事実上掌握してから3年余。国会議員の任期満了を来年に迎える中、同氏をめぐる評価が芳しくない。自派を脅かす新たな政治勢力の出現、ロヒンギャ問題に端を発した国際社会の失望、国内に抱える少数民族武装勢力との和平交渉など眼前には課題や難問が山積する一方で、いずれも遅々として好転に向かっていない。2015年11月の総選挙で自らが党首の国民民主連盟(NLD)が大勝した際、「私がすべてを決定する」と大言壮語した時の高揚感も、もはや自身にも国民の間にも存在してはいない。1年後に迫った20年総選挙でNLDは安定した政権を維持できるのか。(ジャーナリスト 在バンコク 小堀晋一)

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中国「一帯一路」の次なる標的 マレーシア高速鉄道計画

小堀晋一のアジアリポート 

 マレーシアのマハティール政権が、一度は中止を言明したはずの高速鉄道「マレーシア東海岸鉄道」の再着手を決めて間もなく2カ月。総事業費を短縮することができたためと説明するものの、合弁相手であった中国側からの猛烈な巻き返しがあったことは想像に難くない。地元に落ちる仕事も確保できたとして、同様に中国との高速鉄道事業で蝕まれる一方のラオスの二の舞ではないことを強調する。だが、国内では先住民であるマレー系と中国から渡ってきた中華系との二つの巨大勢力がめぎ合いを続けており、事業復活がマレー人優先策「ブミプトラ政策」を維持する政権のアキレス腱となる可能性については意外なほどに言及されていない。同政権は今後、内と外とのチャイナパワーの脅威にさらされることになる。(ジャーナリスト 在バンコク 小堀晋一)

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浮上する新たな火種、タイの世継ぎ問題

 2019年6月3日月曜日。タイの多く人たちは、その日が突然の休日となった本当の理由をよく理解できないまま、土曜日からの3連休を手持ち無沙汰に過ごしていた。カレンダーの「6月3日」を示す数字の色は、いつもの平日と変わらない黒色。祝祭日を表す赤色の丸印などもなく、年当初にはなかった予定が唐突に組まれたことを示していた。そして、その舞台裏を丹念にたどっていくと、単に休日が増えただけにとどまらない、タイの政治の将来を占う激しい神経戦の様相が浮き彫りとなってくるのであった。(World Review 編集部)

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内陸国ラオス蝕む中国の「一帯一路」

小堀晋一のアジアリポート

 中国の「一帯一路」の勢いが止まらない。開発資金を融資することで援助国を借金漬けにする手法が国際的な非難を浴びているものの、そんな批判はどこ吹く風。次なるターゲットを見つけようと水面下で着々と画策を続けているというのが大方の見方だ。例えばそれは、隣国ラオスで進める開発事例にも見ることができる。同国から南にタイを経由してマレーシア西岸に至る国際高速鉄道網構想。突貫工事で既成事実を積み重ねる手法は、東南アジアからインド洋一帯の制覇を目論む野望とさえ映る。地元住民そっちのけ、ラオスの将来を蝕む現状を現地からリポートする。

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SNSで伝わったタイ元王女の擁立劇。「ジャスティン」は知っていたのか。

 その「ニュース」がソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を経由してタイの若者の間で拡散を始めたのは、2019年2月7日夕方のことだった。3月24日に予定された8年ぶりの下院総選挙を前に、出馬する各党が推す首相候補を届け出る受付最終日の前夜だった。 「タクシン派がウボンラット元王女(写真上 AFP)を擁立するらしい」 「よく、ジャスティンも了解したね」  若者の書き込みは、やがてジャスティンという謎の人物の評価に移り変わっていく。 「姉だから、言い含められたんじゃないの」 「事態の重大さが分からなかったのかなぁ」  トーンは次第にヒートアップ。そのうちに、とうとう本人たちの写真が情報に添えられて出回るようになった。

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新元号「令和」の実相

平和憲法を遵守して国民を再び戦禍に巻き込むまいとする天皇家の強い思いとそれに逆行する安倍晋三首相の政治スタンス。新元号「令和」制定の背景には、身を挺して平和日本と国民を護ろうとした天皇家と安倍晋三首相との間で激しい水面下の攻防があったことが関係者の話で明らかになった。新元号「令和」の実相をレポートする。(WORLD REVIEW編集長 松野仁貞)